お金の話⑦~相続の話Ⅴ~

 「相続」の話は一旦終りにしたのですが、大事なことを書き忘れていたのでまた書きます。

 今回は「相続財産」についてです。

 遺言を用意した、親族でもめることもなさそう、さあ、仲良く分けましょうとなった時に、相続財産がどのようなものかによって困る場合も出てきます。

 それはズバリ、土地や建物の不動産!
 (他には高級車?宝石?絵画?もかな)
 
 相続人が仮に3人いたとします。
 相続財産は土地や建物が仮に1000万円の価値があって、現金や貯金が500万円あるとします。

 3人で仲良く分けるなら一人500万円。
 でも現金・貯金は500万円です。
 2人の人は土地と建物の価値が1000万あっても、不動産は半分分けて配ることは出来ません。
 現金で500万をもらった人以外は困り、不満に思います。

 よく「我家は財産がないからいいの」というのを耳にしますが、財産がなくても分ける時にこのように困る場合はあるのです。

 みんながいい人で遠慮する人だったら「いいよ、半分づつ同居ってことで使っていこう」とか「私はいらないよ」とか言えますが、1500万円相当の財産があって、自分だけもらえないのは大半の人は不平不満言うのではないでしょうか?

 分けるときに困らないように現金や貯金を用意するとか、長男には家と土地を相続したいので、ほかの二人には1000万円づつ入るように保険に加入しておくとか、対策を練る必要が生前から必要になってくるわけです。
 日本はまだまだ長男が家を継ぐという風習が根強く残っていますので、不動産の価値相応分の現金が他の兄弟に残るように、考えておきたいものです。

 同じように、現金はほとんどないけど、高級車とか宝石とか「物」が相続財産の対象になる場合も分けるのが難しいですよね。
 また、不動産もそうだし車や宝石なども「そのあとも使い続けたい」ものであれば売ってお金に換えて分けるとういうことも心情的に難しくなります。
 それ相応の現金を相続するものが持ち合わせていて、お金でケリをつけれればいいですが・・・。

 生命保険はセールスがしつこいとか掛け金が高いとか、知らないうちに会社が破綻するとかいいイメージがあまりありません。
 それに保険の話はややこしくて聞きたいとは日常的には思いません。
 でも、家庭のそれぞれの事情によってはしっかり考えて加入することで争い・トラブルを防ぐことも出来るわけです。
 今はファイナンシャルプランナーの資格をもつ保険会社の営業職員も数多くいます。
 相続の勉強ももちろんしていますので、信頼出来る保険担当者をみつけて相談にのってもらうこともおすすめの一つです。

 財産がどんなものかによっても困るケースもあるお話をしましたが、「遺言」があっても困る場合もあるようです。

 厳密にいうといくら遺言があっても、相続人が相続財産の内容を知って「私も少しはもらう権利があるんじゃないか!」と思った場合は「遺留分」の請求というのが出来るのだそうです。
 「遺言にはそう書いているけど不服だわ!」と言える権利は残されるわけです。
 また、平等に分けようとなっても「私は親の介護もいっぱいしたので、みんなよりも多くもらいたい!」と主張することも出来、これを「寄与分の請求」と言います。

 そうなってくると、遺言の書き方自体にも慎重にならなくてはなりません。
 メモ程度のものだと考慮されない場合もあるようです。

 一番いいのは、弁護士さんにお願いして遺言を作成し、実際に相続が開始されたときに「執行人」も弁護士さんにやってもらうのはベストなのかな、と今のところ私は考えます。
 遺言は他に公正証書役場というところで作成する方法もあります。
 どれがベストかは人によって違いますので、よ~く考えてみるといいと思います。

 親族間の仲はいい方か、悪い方か。
 親よりも自分が先に亡くなった場合、親はうるさいか、おとなしいか、相続人になるであろう範囲の人の性格などを今一度考える。
 さらにそのパートナー(第3者)は口を挟むほうかそうでないか、よく観察する。
 借金のある人がいるかいないかもポイントですよね。
 他人のお金をアテにする人もいますので。
 難癖つけそうな人はいるかどうか。

 本当に大事です。

 そういった事をまずは考えて、どのような方法がベストかをまずは探って、一つでも心配な要素があれば弁護士さんに相談してみることをおすすめします。
 相談料は5000~10000円ほどかかるかもしれませんが、あとで自分の財産のことで残された家族が悲しい思いをすることに比べたら安い金額です。

 本当は生前から、親や兄弟とそういう話が出来ているといいですよね。

 私は子供に迷惑をかけたくないので、お金の流れなどはことあるごとに話すようにしています。
 ゆずちゃんは「お金は残さなくていいから生きているあいだにいっぱい楽しいことをしよう!長息してね!」と言ってくれます。
 そういう話が出来ると、「あ~健康に気をつけよう!」とか「ガン検診に行こう!」とか気持ちも前向きになります。
 少ない保険金の中から、みみちゃんと一緒のお墓を作ってほしいなどなど話しておくと、実際そうなった時に残された家族は「そう言ってたよね」と迷うことも少なく、実行に移せていけると思うのです。

 つい昨日なのですが、ご紹介で葬儀のお仕事をされている方とお会いすることが出来ました。
 これも引き寄せの法則ですよね。
 お話の中で葬儀の「生前見積もり」をとっておくことはすすめますとおっしゃっていました。
 これもものすごく大切なことですよね。
 希望する葬儀だといくらなのか、では、どのぐらい死んだあとのためにお金を残せばいいのか具体的にわかってくるといいですよね!

 早々に生前見積もりは夫婦でとるつもりなので、そのお話はまた載せていきたいと思います。

 ただただ、遺言、財産の整理だけではなく、自分の周りをよく観察することも忘れないで対策を練ることを強くおすすめします。

 
 
by best-bplace | 2010-10-09 13:27